もうすぐ4月。
多くの学校は突然の休校から春休みに入り、学年末は中途半端な感じでしたが、新年度からは状況が良い方向に向かいますように、と祈りつつ・・・
末っ子の高校入学の話
2年前の4月、我が家の末っ子も晴れて高校生になりました。
その時のことを書こうと思います。
実は、喜びでいっぱい、胸おどらせて!の高校入学ではありませんでした。
彼女は第1志望の都立高校に落ちてしまい、他に受験した高校は現在の高校だけ。いわゆる「滑り止め」です。
親としても、「おめでとう!」と言いながら、どこか引っかかってしまうところがありました。
1学年が12クラスもあったので驚いた
入学式に出てビックリ!娘の高校は、1年生だけでなんと12クラスもありました。
ひとつ上の学年は、8クラスだったので、てっきり同じだと思っていたのですが、どうやら第1志望に落ちた子が集まってきた学年のようでした。
学校側が辞退する人数をふまえて出した人数の読み違えたのかな? というのが保護者間でのもっぱらの噂。
おかげで、クラスの教室を確保するのが大変だったり、研修旅行の人数が多すぎて今までなら1度ですむところが2度に分けて行く、という事態も起こったりしました。
末っ子にして初めての私立高校は、こんな驚きから始まりました。
クラスの8割が第一志望に落ちていた
滑り止めの高校に入学するということはこういうことなのか
現実を見たのは、最初の保護者会、担任の先生からの言葉です。
このクラスの8割は第1志望校に入れなかった子たちです
と。
そして、以下は、そんな子どもたちにかけてくださった言葉です。
いまから、もしキミたちが行きたかった学校に入学できるよ、といわれたら、どうする?
その高校に通うかい?
試験に合格した子たちと机を並べて勉強するんだよ。
できるかい? ついて行けるかい?
正直なことを話そう。
ぼくは、きっと無理だと思う。
それだけの力が今の君たちには足りていない。
だから、ここでの3年間でその力をつけなさい。
そのために、私(先生)たちがいる。
大学受験では、彼らと同じレベルで戦える力をつけるために、ここでいっしょに頑張っていこう。
現状をはっきり示し、これから先、前へと背中を押してくれる力強い言葉でした。
私のなかで引っかかっていたことも、この言葉を聞いてスッキリしました。
実力に合ったこの学校で頑張る娘を応援しよう、と思いました。
実は、娘はこの先生が大好きになり、おかげで物理が大好きになるというおまけがつきました。
これがやりたい!と選んだ意外な部活動
振り返ると、中2の時から娘は学校説明会や、文化祭、希望の部活動の体験など、ことあるごとに第1志望校へ出かけていました。
特に、全国大会にも出場するくらい実力がある吹奏楽部へのあこがれは、強いものがありました。毎年、大きなホールで定例演奏会が行われていて、あの演奏会で演奏したい!とよく話していました。
ところが、その夢が果たせなかった彼女は、今の高校で全く別の部活動に入りたいと言い出しました。
ダンス部にはいりたい!
と。
私を始め周囲は驚きましたが、彼女の意志は固く、「10日間の体験入部を休まず参加すること」、という入部の条件もクリア。
やりたいことが見つかったのなら、それもよし!
姉も、母も(父はよくわかっていなかった)応援することにしました。
練習は、思っていた以上にハードでした。
特に、夏の合宿では、身の回りのことをすべて自分たちでやりながら、練習も分刻みの忙しさだったと言います。
また、大会の前には仲間同士で意見が合わず、問題が発生したこともありました。
でも、楽しい方が勝っていたのでしょう。一度も「やめたい」とは言いませんでした。
担任の先生に恵まれ、やりたい部活に入った娘は、次第に元気を取り戻して、
お母さん毎日大変だから、自分でお弁当入れようかな~
と言い出すほどになりました。
受かったところが第1志望
2年生になった娘。
クラス替えで、幼なじみの友だちとも同じクラスになりました。
担任の先生が変わってしまったのは、ショックだったようですが。
でも部活にも慣れ、後輩もできました。
大会では、3年ぶりに予選を通過し本戦への出場権を獲得できました。(残念ながら本戦は中止になってしまったけれど)
勉強に関しては、母は口出ししない、と決めているので、本人任せです。
いまは、ある国立の第1志望校を目指して頑張っているようです。
自分のやりたいことが見つかり、その勉強ができるのがその大学なのだ、とその大学を選んだ理由も明確です。
仲のいい友達がいて、
クラスには面白い子がいて、
部活動でやりたいことができている、
そして、
将来やりたいこと、目標を見つけられた!
娘には、今の高校がいちばんよかったんだな。
と思います。
以前、クラスの保護者の親睦会で出た「合言葉」があります。
受かったところが第一志望!
どれだけ頑張っても思うようにいかないこともあります。
そんな時、そこが自分に一番あった場所なんだ、と思って頑張ることが大切なんだなぁ、と娘に教えられる毎日です。