東京に住むようになった時から、帰省するたび自分へのお土産として買って帰る二つのお菓子があります。この二つを京都駅で買って新幹線に乗るのが常になりました。
(あと、何かしらその時期のお漬物も買います。)
その二つのお菓子を紹介します。
京都駅で買うお菓子その1 蕎麦ぼうろ
蕎麦ぼうろってご存知でしょうか?
そば粉を使った焼菓子です。主な材料はそば粉、小麦粉、砂糖、鶏卵。サクサクとしたクッキーみたいな食感で、バターなどは入ってないので、ほんのり甘くてあっさりとした素朴な味わいです。
子どもの頃、よそ行きの服を着てお出かけ、と言えば京都の大丸か高島屋でした。
デパートの屋上が小さな遊園地みたいになっていて、そこで遊ぶのが何よりの楽しみ。それと、デパートのレストランで食べるお子様ランチとクリームソーダ。
そして自分へのお土産は、丸太町かわみち屋の蕎麦ぼうろでした。
蕎麦ぼうろはには、形が2種類あります。
一つは梅の花、もう一つは丸くてかわいい、蕎麦の露です。
露は子どもの口でもひと口で食べられる大きさです。
私は花よりも露が大好きで、いつも先にになくなってしまいました。
今もそれは変わっていません。
味は同じなんですけどね。
かと言って、露だけ(のもあるのですが)のではなく両方入っているのを買ってしまうのはなぜなんでしょう。
ほんのり甘くて優しい味、蕎麦ぼうろは、昭和23年の創業当初から、変わらずにずっと作りつづけられているそうです。
京都駅で買うお菓子その2 千寿せんべい
上京してからは、もう一つ、自分へのお土産が増えました。
それが鼓月の「千寿せんべい」です。
これも昔からあるお菓子で、私の祖母はこのお菓子のことを「おこぼさん」と呼んでいます。
さてその千寿せんべいは、蕎麦ぼうろより少し洋風の焼き菓子です。
2枚のクッキーの間にシュガークリームをはさんだお菓子で、そのクッキーが波型で凸凹しています。そしてクッキーの真ん中に筆で描いたような「﹅」があるのです。
千寿せんべいは、まるごとかじると波型ゆえに不規則な割れ方をしてボロボロこぼすことになります。へこみに合わせてポキンと折って食べるのがお行儀のよい食べ方です。
こどもの頃、クリームでくっついてる2枚のクッキーをはがして、まるでビスコのようにして食べようとしたのですが、波型のせいでクッキーは割れてしまいました。
なかなかビスコのようにきれいにはがすことができず、苦戦しました。
素朴でかわらない味が好き!
蕎麦ぼうろも千寿せんべいも、別のメーカーから似たような商品が売られていますが、味や食感が微妙にちがっていて、やっぱり本家にはかなわない。
蕎麦ぼうろは丸太町かわみち屋、千寿せんべいは鼓月、でないと食べた気がしない体質になっています。
どちらも素朴なお菓子だけに、少しでも甘さとか食感とかが違うと「あれ?」って、わかってしまうんですね~。
子供の頃からずっと変わらない味、
蕎麦ぼうろは昭和23年(創業当初)から、千寿せんべいは昭和38年から、
パッケージもそのまんまなのがとてもうれしいです。
大人気の阿闍梨餅もおいしいし、茶の果もしゃれていますが、やっぱり私はいくら食べても飽きない蕎麦ぼうろと千寿せんべいが好きです。
和菓子が苦手なお子さんでも食べられると思いますので、よかったらお試しくださいね。
#京都みやげ