先日、大きな古時計の絵本を見つけました。
おじいさんと時計の人生を1番から3番までの歌詞で表現された歌は、絵本の物語そのもので、言葉をじっくり読むと、じーんときます。
大きな古時計のこと
この歌、原題はMy Grandfather's Clockといいます。
作詞・作曲はヘンリー・クレイ・ワークで、1876年に発表され、当時アメリカで楽譜が100万部以上売れたそうです。
ヘンリー・クレイ・ワークがイギリスを旅した時に、ホテルで見つけた時計のエピソードから生まれました。
動いていない大きな振り子時計が、ホテルの玄関ロビーに置かれている理由をたずねたとろ
「数年前までそのホテルはジェンキンスという兄弟が経営していた。ある日、弟が病死するとそれまで正確に動いていた時計が遅れ出した。そのあとを追うように兄も世を去るとついに時計は止まってしまった。針がさしていた時間は11時5分。それはちょうど兄が亡くなった時間だった。」
という答えが返ってきたんだそうです。
英語の歌詞では
おじいさんが生まれてから90年間、ずっと時を刻み続けてきた時計
と書かれています。
私たちが知っているのは
100年ずっと動いていたご自慢の時計
ですよね。
90年だと歌いにくいし、中途半端。
保富康午さんの訳詞はお見事!です。
保富康午(ほとみこうご)について
1930年生まれ、和歌山県出身。幼少期は、大阪の千里山で過ごし、同志社大学を卒業後、詩人・村野四郎に弟子入りしていたが、知人からミュージカルの台本依頼をされたことを機にテレビの仕事に携わるようになる。「大きな古時計」のほか、童謡「おはながわらった」の作詞、「ゆかいにあるけば」の訳詞、TVアニメ『ドカベン』『おれは鉄平』『一球さん』『宇宙海賊キャプテンハーロック』『科学忍者隊ガッチャマンII』『タイガーマスク二世』などの作詞、音楽番組「MUSIC FAIR 」のーマ曲、FNS歌謡祭や日本歌謡大賞のテーマソング、そのほか構成作家として『ミュージックフェア』などの歌番組や歌謡ショーを担当した。2012年2月永眠(享年55)
《参考》Wikipedia
子守唄のこと
私が大きな古時計の絵本に魅かれた理由は、3つあります。
一つは伊藤正道さんの絵がとても素敵だったこと
もう一つは、本についている二次元コードの音楽や歌を聞いてみたかったから
そして、最後の一つは「大きな古時計」を子守唄にしていたから。
次女が生まれたのが2002年で、そのころ平井堅さんが歌うこの歌がとてもヒットしていたんです。テレビでも、街頭でも、あっちから、こっちから「大きな古時計」が聞こえてきて、そのうち私もつられて口ずさんでいました。それで、次女の子守唄に決定。
私の場合、3人の子どもひとりずつにそれぞれの子守唄1曲が決まっています。
なぜその曲を選んだか?
と聞かれても困るんですが、
そのときの気分で口をついて出てきた歌、というだけの理由なので。とにかく何かの拍子で
この子はこれでいこう!
と自然な流れ決まっていて、寝るときはもうそれ1曲だけ。ひたすらリピートでした。
最初の子は「バラが咲いた」でした。
ばーらがさいた、ば~らがさいた、
真っ赤なば~らぁが~
ってやつです。
次の子は
はーるがきーたー、はーるがきーたー
どーこーにーきたー
の「春がきた」でした。
そして3番目は「大きな古時計」
おーおーきな のっぽの ふるどけいー
あ!最初の音を伸ばすのが共通してる(笑)
今でもそれぞれの曲を聞くと、当時のことが思い出されます。
大きな古時計の絵本を見つけた時、思わず手にとっていました。
忘れていた赤ちゃんのにおいを思い出して。