令和5年が明けました。
元日は雲間から時おり太陽が顔をのぞく程度、気温は低くて冷たい風に手がかじかむ、そんな1日でした。
おせちをいただいて、一服したあと、午後からは石山寺へ初詣に行ってきました。
石山寺は、紫式部が源氏物語の構想を練ったことで知られるお寺。
琵琶湖から流れ出る瀬田川を見下ろす高台にあります。
子どもの頃から初詣といえば、まず最初は石山寺でした。
年月を経て、お寺の周りの風景はずいぶんと変わりました。
が、境内の中に足を踏み入れると、そこにはずっと変わらない景色がそのままで、心が癒されるのを感じます。
母と、娘の初詣。
足が弱くなり、急な坂や階段が苦手な母ですが、二時間ほどのコースを頑張りました。
今日は、母と歩いた石山寺のお散歩コースを紹介します。
まずは入り口で一礼です。
下の写真は、東大門(入口)に立つ仁王像。
この仁王像、先月亡くなった叔父がとても気に入っていた、と叔母からききました。
叔父もこうして見てたんだろうなあ、と思いを馳せながら仁王像の顔をじっくり拝んできたのですが、改めて迫力満点のお姿に圧倒されました。
門をくぐって境内へと続く参道です。
今日はお参りの人がたくさん来られていました。
さてその参道を進むと、右手に池が見えてきます。
池の奥には洞穴があって「くぐり岩」と呼ばれています。
写真の右側から岩のトンネルをくぐって左側に出てくるのですが、中はせまくて暗くて、大人が通るのはかなり窮屈です。
くぐり岩は、悪人が通ると岩が崩れる
と言われていて、試される場所。
無事に通り抜けて明るい場所に出てくると、ホッとします。
お越しの際には、ぜひ、このくぐり岩の通り抜けに挑戦してみてください。
さて、池を通り過ぎると、本堂へと続く石段があります。
今日はお参りの人が多くて、石段の途中まで人が並んでいました。
もっと人出がある時には、石段の下まで行列になることもあります。
通常はこの石段を上って本堂へ向かうのですが、今日はパス。
本堂には、空いてるときにくればいいわ、
と別のルートを歩くことにしました。
山道を進み、なだらかな坂を上って上まで行きます。
回り道になりますが、階段はなく、山道には大木が茂り、ひんやりと澄んだ空気が心地よいルートです。
ちなみに、通常のルートでは、石段を上ると正面に切り立った崖のような硅灰岩(写真下)があり、自然の驚異に圧倒されます。本堂や蓮如堂など金毘羅堂、御影堂が点在しています。
石山寺の境内には、お堂のほかにも魅力がたくさん。
天狗杉があったり(右上に見えるのが本堂)
天智天皇の石切り場や、柳島。
無憂円(庭園)や甘露の滝もあります。
そんな自然の中を進むと本堂の裏側へと続く坂道が見えてきます。
なだらかなジグザグの坂を上ると、本堂の横にある多宝塔を見下ろす場所に出ます。
そこを抜けると、眼下に瀬田川が見える場所に出てきます。
以前は川の向こう岸は山だったのですが、今は住宅が立ち並び、景色はがらりと変わってしまいました。
ここからは下り坂になり、その先には梅園があります。
梅の季節にはまだ早くて残念ながら美しい景色は撮れませんでした。
でも、小さなつぼみは春の訪れを待っていました。
梅園を進むと、本堂のある開けた場所に出てきます。
途中、御影堂越しに、オレンジ色の夕日が見えました。
帰りに本堂を見ると、人の列はかなり少なくなっていましたが、それでもまだ列は続いていたので、遠くから手を合わせ、今日は帰ることにしました。
今日歩いてきたコースは、下のとおり
石段や坂道を、母を支えながらゆっくり歩きました。
主治医の先生から、歩け、歩け、と言われながら、なかなか一人では長い距離を歩いていない母でしたが、今日はたっぷり歩けて大満足。
でも、娘としては、明日がちょっと心配。
今夜はゆっくりおやすみなさい。