
お久しぶりの太田記念美術館です
原宿駅から徒歩5分、人、人、人でごった返している表参道から一歩路地に入ると、息がつまるような雑踏が嘘のように静かになります。その道を少し歩くと、こじんまりとした2階建ての建物・太田記念美術館があります。ここは都内でも珍しい浮世絵専門の美術館です。
ここで7月26日から開催中の葛飾北斎・富嶽三十六景の全46図とそれに関連する作品の展覧会に行ってきました。
太田記念美術館の魅力は、浮世絵をとても近くで見れること。ガラス越しではありますが、遠景に描かれた小さな人物の表情もわかるほど、細い線の一本一本まで肉眼で見てとれます。
また、小さな美術館なので1周、2周と何度も繰り返し見て回れるのもありがたい。
大きな美術館だと、人が多くてよく見れない作品をあとから見ようとすると、広い会場を右往左往して行きつけない、なんてことになったりしますが、ここはフロアの中心に立ってぐるっと一周すると、すべての作品を見れるくらいの広さなので、見たい作品がどこにあるかがすぐわかる、という利点もあります。
ここは海外の方にはよく知られているようで、海外の浮世絵人気を目の当たりにします。今回も、家族連れやグループで海外からきている人がたくさん入っていました。
葛飾北斎富嶽三十六景、全46図公開
富嶽三十六景というのは、1831~34年に刊行された四季折々、様々な場所からみた富士山を描いた全46図からなる版画集です。
その中で、世界中でいちばん知られているのは恐らくこちらでしょう。

「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」ですね。
他にも「凱風快晴」「山下白雨」など富士山をダイナミックに描いた作品はあまりにも有名すぎるかもしれません。
教科書や雑誌、テレビなどいろんな媒体で見たことがあって知っている方はとても多いでしょう。
でも、本物の浮世絵って見たことあります?
実際に自分の目で見ると、迫力が全然違います。もし、少しでも興味があるなら、本物が見られるチャンスを逃すのはもったいないですよ。
私は実際にこの美術館で浮世絵を見るまでは、正直それほど興味があったわけではありません。
じゃあ、どうしてこの美術館に行ったかと言えば、ここには北斎の娘、応為の肉筆画があるからなんです。
きっかけは応為の絵でしたが本物の浮世絵にどんどんはまって、足繫く通うようになりました。
話がそれましたが、今回の展示は全46作品を見ることができる以外にも面白い企画がありました。
版画に仕上がる前の「校合摺」や、一度摺った版木で再び摺る「後摺」といった貴重な資料も見ることができ、興味深かったです。
校合摺というのは、彫師が彫った版をものモノクロで摺ったもので、それに絵師が色を指定して多色摺りの版画が出来上がります。
色がつく前の下刷りですから、色がない分、彫師の技術の高さが如実にわかります。
後摺というのは、最初に摺られた版木を使って再摺りしたものです。
初摺ではなかった色を足されていたりすることもあるらしく、展示されていたものはまさにそれ。
初摺に明るい色が足されていて、同じ版木から摺ったものですがオリジナルとはかなり異なる印象を受けました。
他にも、富嶽三十六景の元になったのと思われる北斎漫画や、北斎と同じ場所を描いた歌川広重や歌川国芳の作品なども展示されています。
同じ風景でも、まったく違う描き方で、比べてみると面白かったですよ。
それにしても、北斎の絵の上手さには驚愕します。
まとめ・【浮世絵】葛飾北斎・富嶽三十六景を観てきました
太田記念美術館の葛飾北斎・富嶽三十六景展について紹介しました。葛飾北斎・富嶽三十六景は8月24日までの開催です。
北斎の代表作富嶽三十六景、全46図を見ることができる今がチャンスです!
夏休み中で混雑が予想されますが、平日の16時以降(閉館は17時半)に行くとそれほど混雑していませんでした。
ご都合よければ、ぜひ足を運んでみてください。
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ハローダイヤル:050-5541-8600
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