HANAのおと

50代主婦hanaの雑記帳。おもしろい、役に立つ、覚えておきたいことをあれこれと書いています

【絵本】いま読みたい5冊!を紹介します

※本サイトには広告・プロモーションが含まれます

いま読みたい5冊の絵本




図書館に行くと、目的の本以外にあっちへふらふら、こっちへふらふらと面白そうな本をハシゴして、気がつけば「もうこんな時間!!急いで帰らなきゃ」

ということが日常茶飯事のHANAです。

 

いま読みたい5冊の絵本を紹介します

 

この前の日曜日、予約した本の受け取りに図書館へ行って、そのまま2時間ほど居座っておりました。

絵本を借りるのが目的ではなかったのですが、入口入ってすぐの絵本・児童書コーナーは素通りできない性分なので、絵本も5冊いっしょに借りてきちゃいました。

これから紹介するのは、その日その時「いま読みたい」と思って選んだ5冊です。

新旧取り混ぜておりますので、現在手に入る本ばかりではないかもしれませんが、こんな本もあるんだ~、くらいの気持ちでサラッと見ていただければ幸いです。

 

 

北守将軍と三人兄弟の医者

 

北守将軍と三人兄弟の医者

宮沢賢治・作

スズキコージ・絵

ミキハウス
(2021年10月14日発行)

宮沢賢治の絵本シリーズがミキハウスから30冊以上出版されているのですが、こちらはその中の1冊です。スズキコージさんのエネルギッシュな絵に魅せられてはや?年、スズキ氏の絵を見ると手に取らずにはいられません。引き寄せられてるような、「ここにいるよ、借りてけよ」って呼ばれてる気がしてます。で、今回もお借りしてきました。ちなみにスズキコージさんは「注文の多い料理店」も描かれていて、このシリーズでは2作目になります。

 

内容紹介

 

むかしラユーという町であったお話。

ラユーには腕のいい3人兄弟のお医者さんがいました。
いちばん上のお兄さんは人の病、2番目のお兄さんは動物の病、一番下の弟は草木の病を治すお医者さん。

そのお医者さんのところに、北守将軍ソンバーユ(通称ソン将軍)という人がやってきます。
彼は30年前にラユーから10万の兵を連れて戦に行き、30年ぶりに9万の軍勢と共に帰ってきたのです。
30年という長い間戦場で戦ってきたソン将軍は、普通では想像できないような不思議な、特別な病気を患っていました。
そこで、ソン将軍は3人兄弟のお医者さんのもとにむかいます。

ソン将軍の病はどうなったのか?

3人のお医者さんははたしてその病を治すことができたのでしょうか?

 

 

 

きみはたいせつ

 

きみはたいせつ

クリスチャン・ロビンソン・作

横山和江・訳

BL出版

2021年9月10日発行

 

クリスチャン・ロビンソンはアメリカ、カリフォルニア生まれの絵本作家です。

海外の絵本には、表紙を開くとタイトルページの前後には必ずといっていいほど

作者からのメッセージが書かれていますよね。

たとえば

この本を私を支えてくれたすべての人に捧げます

とか

私の娘、エミリーへ 愛をこめて

といった具合です。

この本にもそうしたメッセージがありました。

紹介しますね。

そのメッセージとは…

 

じぶんがたいせつかどうか、

よくわからなくなった きみへ

 

です。

ドキッとしましたね。
え?わたしのこと?って。
それで、思わず借りてしまいました。

 

内容紹介

顕微鏡をのぞいてみないと見えないほど小さな微生物から、恐竜のような大きないきもの、魚や鳥などさまざまな動物や人を、色とりどりの紙を切ったり貼ったりして表現する、コラージュで描いた作品。カラフルな絵がとても印象的です。
大胆でカラフルな絵をみていると、明るい気持ちになれます。

 

いま、私たちがいるこの世界には、いろんな生き物がいて、それぞれがいろんな思いを抱えて生きている。

忙しくて誰も助けてくれないときもあるけれど、きみは忘れられたわけじゃない。

心が爆発しそうになることもあるけれど、そんなきみもだいじなんだよ

遠く離れていて会えなくて寂しくてたまらないときもあるけれど、周りを見回せば、きみはひとりじゃないことがわかるよ

先に行くもの、あとから行くもの、小さい子もいればおとしよりもいる

気づかれないほど小さなきみも、寂しくてたまらない思いを抱えているきみも

どんなきみもたいせつなんだよ

 

小さい人にもわかる言葉でつづられた文章は、ストレートに心に届きます。

少ない言葉のその奥に、いろんな意味が含められているように感じました。

 

ぼくたちはみんな、どこかでつながっている。そのことを今の子どもたちに伝えたい

 

そう語る作者の言葉そのものが表現された作品です。

 

 

 

ひびけわたしのうたごえ

 

ひびけわたしのうたごえ

カロライン・ウッドワード 文
ジュリー・モースタッド 絵
むらおか みえ 訳
福音館書店
2021年2月15日発行

 

冬を感じる絵本を見つけました。

カナダの作家カロライン・ウッドワードの少女時代の体験を描いた作品。

冬の朝、降り積もった真っ白な雪の中を、一人で学校へと向かう6歳の少女の姿を描いた絵本です。

 

内容紹介

 

朝、太陽がのぼる前、空が暗いうちに家を出て、森の中を一人で歩く少女。

寒くて暗くて、おまけに不気味な音が聞こえてきて…

一人ぼっちの少女の心細さが伝わってきます。

彼女の家からスクールバスの停留所までは、とても遠いのです。

雪を踏みしめて歩きながら、半分くらいは進んだでしょうか。

そこで大きく深呼吸した彼女は、あることを思いつきます。

そうだ、うたをうたってみよう!

すると、それまでの景色ががらりと変わっていくのです。

そして彼女の表情もみるみる明るくなっていきます。

 

偶然ですが、この本を見つけたのは映画「リスペクト」を見たすぐあとでした。

(リスペクトはソウルの女王、アレサ・フランクリンを描いた作品です)

絵本の少女とアレサ・フランクリンでは生まれ育った国も、置かれた環境も、全く違います。

ですが、二人には共通点がありました。

それは歌うこと。

6歳の少女もアレサ・フランクリンも、彼女たちは自分の歌で目の前の壁を破り、前へ一歩を踏み出していきました。

絵のかわいらしさから子供向けの絵本と思いがちですが、年を重ねた大人が元気をもらった作品でした。

この絵本にふれた読者が人生の節目節目でこの物語を思い出し、どんなに暗い状況でも前を向いて進んでいく応援歌としてとらえてくれたらうれしいです(カバー折り返しより引用)

 

ながいながいよる

ながいながいよる

マリオン・デーン・バウアー・文
テッド・ルウィン・絵
千葉茂樹・訳
岩波書店
2011年1月13日発行

 

冬に読みたいもう一冊。

見開きいっぱいに大きく描かれた動物たちは、写実的で、本物以上に迫力があります。こちらに迫ってくる感じがして、見ごたえ十分です。

春が来ない冬はない

明けない夜はない

絵本の終盤にかけて、ユリ・シュルヴィッツの「よあけ」にも似た展開に、思わずニンマリ、笑みがこぼれました。

 

内容紹介


深い雪に覆われた暗い森の中で、寒さに震える動物たちが太陽をとりもどしに行こうとしています。

最初はカラス、2番目はヘラジカ、そして3番目にキツネ。

そんな彼らにどこからともなく

「ちがうちがう、(太陽をとりもどすのは)あなたじゃない」

という声がきこえてきます。

声の主は風でした。

風は誰が太陽をとりもどせるのか、ちゃんと知っているんです。

そして、その子に
「あなたよ、(太陽をとりもどすのは)あなたにしかできない」

とささやきます。

「え?ぼく?」

「え?あいつ?」

言われた本人も、それを耳にした大きないきものたちも驚くばかり。

でも、風に指名を受けたその子が歌い始めると…

 

実はこの作品も「歌」が重要な役割を果たしているんですね。

力づくで何かをやろうとする者と、自分にできることを一生懸命に取り組む者。

最後に大きな仕事を成し遂げられるのは、どちらなのでしょうか?

 

 

みんなで つくっちゃった

 

みんなでつくっちゃった

長新太

大日本図書
2014年11月25日発行

 

私の大好きな作家さんの一人で、長新太さんの絵本の前を通ると「借りてけよ~」と呼ばれます(笑)。

この本は2014年の発行になっていますが、元は1974年に出された復刻版です。

それを念頭に置いて見ると、さらにおもしろさが増す絵本、特に1974年以前に生まれた方には非常に懐かしさを感じるヒミツがあります。

目を皿のようにして見てしまう、そんなお楽しみページもあります。

 

内容紹介

森に新聞がたくさん落ちていまして、それを見つけた森の動物たちがその新聞を使って、思い思いにいろんなものを作っちゃった、というお話です。

長新太さんおなじみのとぼけた表情の動物たち、たとえばネコ、イヌ、ブタ、サル、イタチ、ヤマアラシ、ウサギなどの面々が、新聞で作った作品とともに登場します。

新聞を折ったり、切ったり、丸めたりして、帽子を作る子もいれば、おうちを作る子もいるし、かさや飛行機、腹巻など、それはもう、めいめいに好き勝手に作ったものを、これ、どうかしら?と見せてくれるんです。

動物たちが新聞紙で作った作品と、そこに添えられた長さんの言葉に「うふふっ」と笑ってしまいます。

他でもない新聞紙を使ったところにも大きな魅力があります。

本物の新聞紙がコラージュされているので、切り抜いた記事の一部が貼ってあるのと同じこと、つまりこの絵本が作られた当時(1974年以前)の新聞が読めるのです。

もちろん、一部は切り取られているので、記事の全文を読むことはできません。

それでも、

ねずみの家に

「繊維不況対策」「東亜国内航空、東京-福岡の深夜便やめる」

と書かれていたり、

おさるの船には

「青年婦人 指導層に多数進出」

と書いてあったり。

 

ぶたの腹巻はテレビ欄。

「クイズグランプリ」

「スター千一夜 ラブシーンの味 山口百恵」

「だいこんの花「すばらしい日曜日」竹脇夢我 森繁久彌 いしだあゆみ (以下省略)」

「日米対抗ローラーゲーム 東京ボンバーズ✖カナダ・ロイヤルズ」 ミッキー角田 綾部圭子 司会・土居まさる 」

「歌え!ヤンヤン! フォーリーブス新曲決定 ”友情” ひろみの歌謡ドラマ〝よろしく哀愁”(以下省略)」

「クイズ・ダイムショック 司会・田宮二郎 あかはゆき」

「野生の王国 ヒョウとライオンとワシの島」(以下省略)

 

わ~懐かしい!!

(文字は小さいのでね、虫眼鏡あるといいですね。)

 

さらにさらに、直系1㎝ほどの小さなボールとグローブ、もあります。

カエルが野球をするためのものだから、使う新聞も小さい。あまりに小さすぎて単語が2つか3つくらいしか印刷されてないんですが、もとの記事、何だったんだろう、ってやっぱりものすごく気になるんですね。

モチーフと記事内容を考えてつくられたのか、それとも単なる偶然か?

いずれにしておもしろい!

長新太さんのセンス、最高です! 大好きです。

 

そうそう、この絵本のように、お子さんといっしょに新聞や雑誌を切ったり貼ったりして遊んでみてはいかがでしょうか? 

今を物語る活字といっしょに作った作品は、後に掘り出したとき

これ作ったとき、こんな事が流行ってたんだなぁ、こんな事件があったんたなぁ

と、「時代をかみしめながら思い出にひたれる作品」として、大いに楽しめることでしょう。

 

 

 

まとめ

 

今回ご紹介した絵本は次の5冊です。

 

 

『北守将軍と三人兄弟の医者』

『きみはたいせつ』

『ひびけわたしのうたごえ』

『ながいながいよる』

『みんなで つくっちゃった』

 

 

以上、私が勝手に選んだ「いま読みたい5冊の絵本」でした。

 

絵本を子どものものだけにするのは、もったいない話です。

子ども向けに書かれた作品でも、大人の目で見ると、その言葉に、その絵の背景に違った景色が見えてきます。

子どもがいてもいなくても関係ない、自分のために読む絵本があってもいいんじゃないかな~と思います。

 

にほんブログ村 主婦日記ブログ アラフィフ主婦へ
にほんブログ村