英語の筆記体ってかっこいいよね!
ねえ、筆記体教えてよ、ハナコってどう書くの?
大学生、高校生の子どもたちは筆記体を習わずに育った世代です。
私はといえば、英語の授業でまず最初に筆記体から習った世代。
忘れもしない、中学生になって初めての英語、最初の宿題。
それはノートにAからZまでアルファベット26文字ををひたすら書いてくることでした。
大文字と小文字を毎日それぞれ3ページ、ブロック体で1週間、筆記体でまた1週間。
1ページのスミからスミまで、アルファベットでぎっちり埋め尽くす作業でした。
おかげさまでイヤでも覚えました。
そうして…
覚えてしまえば筆記体の方が早く書けて楽だし、ブロック体よりオシャレでかっこよくて外国の文字っぽく見えるような気がしてたので、気に入ってました。
習えて損はなかった、よかったなぁと思います。
筆記体を教え始めたのはいつから?
筆記体っていつごろから学校で習い始めたのかな?
筆記体は、もともと戦後(1947・昭和22年)新制中学校で、選択科目として外国語(英語)が置かれて、そこで教えられたのが始まりだったようです。
当時の学習指導要領にはこんな表記があります。
大文字の筆記体、小文字の筆記体の習字を第7年生(中学1年生)の終わりに指導すること(1947年の学習指導要領・外国語科英語編(試案)より)
筆記体の習字っていうのが筆記体の書き方を習うということですね。
その後は、時がたつにつれて、中学1年生で活字体と筆記体の指導が広く行き渡るようになります。
1958(昭和33)年に改訂された学習指導要領の中学1年生の指導目標には、
活字体と筆記体を指導する旨が記されています。
文字はアルファベットの活字体および筆記体の、大文字および小文字とし、符号は…(以下略)(1958(昭和33)年改訂の中学校学習指導要領・外国語・「英語」の学年の目標および内容より)
私が中学のころの学習指導要領のなかにも記述がありました。
第1学年で筆記体を指導すること(1977年改訂・学習指導要領より)
1977年は昭和52年です。
学習指導要領の改訂でも、まだ筆記体は生き残っていました。
そういえば、授業では黒板の字も筆記体でした。
ノートも筆記体で書いてたし、テストの答案も筆記体で書いていました。
筆記体で書かれた答案を採点する先生は大変だったろうなぁと思います。
筆記体は紛らわしい文字が多いので、判読に骨が折れたんじゃないかと思います。
「n」と「m」、「v」と「u」、それに「t」と「i」も似てます。
「v」のつもりで書いたのに「u」と判定されて減点、なんて悔しい思いをしたこともありました。
リンカーンのアメリカ独立宣言 のような美しい筆記体を目指して書いていたんですけどね。
筆記体を習わなくなったのはいつから?
じゃあ、いつから筆記体を学校で使わなくなったんだうね?
筆記体が学校の授業で使われなくなったのは、おおよそ1990年代以降です。
アルファベットの活字体および筆記体の大文字小文字のうちから…目標を達するのにふさわしいものを適宜用いて習わせる
1993(平成5)年実施の学習指導要領です。
活字体か筆記体のどちらかふさわしいものを選んで教えていいよ、
ということですね。
そして、2002(平成14)年には
文字指導に当たっては、生徒の学習負担に配慮し筆記体を指導することもできる
と書かれています。
指導することもできる、ってことは「教えたかったら教えてもいいよ」という意味ですか。
学習負担に配慮して、教えなくてもいい、ということになったんですね。
わが家では、
教えてほしかったのになぁ
おかあさんはいいなぁ
っとぼやいておりますが。
あんたたちは学習負担が少なかったのね。
こうした経緯を経て、2002年以降には、中学の授業で筆記体が取り上げられることはなくなってしまったんですね、残念ですが。
筆記体の衰退は、 1990年代以降にはじまり、2002年には限りなく零に近づいたといったところでしょうか。
筆記体、大小合わせて52文字、全部書けます?
ところで、今、現在、筆記体の大文字と小文字、全部書けますか?
実は、先日、ちょっとおしゃれなボールペンを買いました。
そのペンで文字を無性に書きたくなったので、筆記体を書いてみることにしたんですが…
小文字はスラスラと楽勝でかけました。
勝手に手が動く〜
って感じ。
そして次に大文字を書き始めたのですが、
ん?まてよ。Gってどう書くんだっけ?
Qってヘンな形してたってことは覚えているんだけど、どう書くんだっけ?
忘れてた
結局、調べました💦
あれだけ毎日書いていたのに、使わないと忘れるものですね。
おかあさんが忘れないようにたまに質問してあげるね
トホホ💦
筆記体について参考にしたサイト